原題
Inter-hospital variation in data collection, radiotherapy treatment, and survival in patients with head and neck cancer: a multisite study.
背景:本研究は、オーストラリアにおける頭頚部癌(HNC)生存率の病院間格差を、放射線治療関連因子の変動に焦点を当てて調査することを目的とした。
方法:2000年から2017年までに根治的放射線療法を受けたHNC患者3,182名を対象に、腫瘍情報システム(OIS)を用いてオーストラリアの7病院からデータを収集した。生存率と病院との関連を多変量Cox回帰を用いて評価した。死亡データはNational Death Indexから入手した。
結果:データ収集、放射線療法の線量、および5年HNC関連の死亡率に病院間のばらつきが観察された。特定の種類のがんに対して投与された線量におけるオーストラリアの放射線療法ガイドラインからの逸脱も確認された。線量の増加はHNC関連の死亡リスクの低下と関連していた。病院、腫瘍部位、および分類が独立した予後因子であることが明らかになった。
結論:オーストラリアの病院間では、HNC関連の死亡に説明のつかないばらつきが存在する。臨床診療を改善するためには、より良いデータ収集と分類の実践が必要である。
Journal: Radiother Oncol
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.109843
PMID: 37543056
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